4回にわたりお送りしました自己紹介も今回で最後になります。
最後くらいはということで、現在の仕事を中心に製造業に関する内容をけっこう盛り込みました。
何度も申し上げますが需要がないことは承知の上、私の過去について色々と執筆してきました。雑な文章ばかりで申し訳ありません。
これを読んで少しでも私のことを知っていただけたらと思いますし、結果的にお仕事で関わることができたら尚嬉しいです。
前回までの内容はこちら
再就職〜現在
町工場との出会い
30歳が見えてきた頃、ある程度バンドをやり切った気持ちが強かったのか、結婚を考えるようになります。そして20代のうちに再就職しようと決め、就活を始めました。
再就職といっても今さら何をしたら良いのか、何ができるのか、必死にひねり出し、行き着いた先はやはり「製造業」でした。
前職を退職して6年、機械設計に戻るとしても年齢的に即戦力が求められます。しかし20代後半の技術者としての経歴は空白だったため、自分にはその自信はありませんでした。
(このとき食らいついてでも設計をやるべきだったのか、やりたかったのか、今でもわかりません)
結果的に、ライブハウスで営業の仕事をしていたこともあり「製造業の現場を知っています!」「人と話すことは得意です!」という謳い文句だけで製造メーカーの技術営業職を何社か受け、いくつか内定もいただいてしまいました。
「バンドしかやっていませんでした」という自分が現れても、採用担当の皆さんが意外にも興味を持ってくれたのが救いでしたね。
話の流れだとこのまま技術営業をやっているはずなのですが、最後に転職エージェントからおすすめされた1社によって予期せぬ方向へ進みます。
内容としては電子機器を主力製品とする従業員約20名の小さな町工場。募集要項には「電気設計」とあり、最初に話を聞いたときは「もう設計をやる自信はないです、そもそも電気設計は未経験です」と伝え、見送るつもりでした。
それが一転、
「残業が一切ない会社らしいです」
「実際に担当が伺ってタイムカードを見せてもらいましたが、本当に全員定時で上がっているようです」
というエージェントの言葉を聞いて試しに受けてみることに…笑
試しに受けてみただけだったので、面接ではそれまで以上に遠慮なく、
「20代は好きなことだけやってきました」
「設計をやっていたのはずいぶん前で、なおかつ機械設計だったので電気設計は正直わかりません」
「未経験可とのことだったので0からスタートするつもりで頑張りたいです」
といった具合に、とても30歳を目前にした転職面接とは思えない内容で言いたいことを全て話しました…笑
結果的にそれが良かったようで、会社側も電気設計として募集は出していましたが、小さな町工場ゆえに、タイミング毎に必要となるポジションも様々で、何かを専任でというより、オールラウンドに社内で活躍してくれる人材を欲している様子でした。
平均年齢も非常に高く、30歳を迎える自分に対して「“若手“を入れて社内を活性化したい」と仕切りに言っていたのが印象的でした…笑
学生時代には機械工学を専攻し、製造メーカーでの実務経験もあり。しかし長く現場を離れていて技術者として即戦力で復帰できる自信はない。
そんな自分にとって過去の経歴を評価してくれたことや、その上でやれる仕事は何でもやって欲しいというスタンスに魅力を感じました。
その後、技術営業職のメーカーは全てお断りしてこの町工場に転職を決めます。
意外な結末ですが、20代でだいぶ寄り道した自分にとっては、小さな職場も、30歳で若手と呼ばれる環境も居心地は悪くありませんでした。
(きっかけになった残業に関しては、忙しい時は多少ありますが、それでもよくある製造業に比べるとないに等しい環境です)
現在
転職して7年目。現在では広い言い方をすると「生産管理」として社内、工場内全ての生産工程を管理する立場を引き受けています。
また小さな町工場なので、工程管理だけではなく自身で製造作業も行っています。結局電気設計はやっていませんが、新規製品の見積もりや受注の際には設計担当と一緒になって仕様に口出ししたり、試作品の製造は自らの手で行うことも少なくありません。
試作品の製造となると短納期のことも多く、時には設計不良もあります。電気的な不良の場合は自分にはどうすることもできませんが、機械的な不良(取り付け金具やカバー、ケースなど寸法上の不良)の場合は、切断機やボール盤、溶接機などで修正加工して対応することもよくあります。また修正加工後に図面修正を頼まれることもあり、ふと機械設計の仕事を思い出す瞬間でもあります。
電子機器メーカーですがこのあたりは機械メーカー出身ということが重宝され役立っている面ですね。小さな会社だからこそ、部署の垣根を超えて自分のスキル・経験が生かされているのかもしれません。
しかし聞こえの良い仕事ばかりではありません。(別に聞こえ良くないか…笑)
大型製品の製造や、出荷製品の梱包・発送など、単純な力仕事も度々こなすことがあり、大手メーカーに長く勤める技術者だったら「こんなの自分の仕事じゃない」「自分の専門に集中させてくれ」と怒る人もいるはずです。
そこが自分にとっては丁度良かったのかもしれません。
何か一つ飛び抜けたスキルがある訳ではありませんが、良くも悪くも20代は沢山寄り道して、潜在的な経験値はそれなりに持っていると思っていました。
総合的に自分を評価し、重要なポジションを与えてくれた今の会社には感謝していますし、何より小さな会社というのは役職・待遇面などを社長・オーナーに対して直に相談できることもメリットです。
決して年収は高くはないと思いますが、周りの製造メーカーの話を聞く限りでは自分は恵まれた中に居ると感じています。
残業がほとんど無いことで、こうしてライターとして活動することもできています。
今は現場で得た知識・経験を執筆に活かしていますが、逆に執筆することで自分の中に蓄えられる知識も多く、将来的にはこの経験を本業にもフィードバックできるようになりたいです。
年齢層高めの小さな町工場なので技術マーケティングなど新しい流れには本当に疎く、提案するにも一苦労ですが…笑
いずれ、町工場の現場で自分が感じたことも記事にしてみたいと思っています。特に大手しか知らない人には町工場のこともぜひ色々と知ってもらえたら嬉しいですね。
以上、お仕事の執筆ではないので特にまとめはなしで、このあたりで失礼します。
自己満に長々とお付き合い頂きありがとうございました。
これが何かのきっかけになるかはわかりませんが、お仕事で関わることがあればどうぞよろしくお願いいたします。
追記 :
バンドのほうはずっと続けています。「売れなかったらバンドは解散、音楽は辞める」という人も多い中、うちのバンドは各々が新しい道に進みつつもずっと続けられています。
コロナ禍で1年以上集まっていませんが自分の生活スタイルには合っているので焦らず継続したいですね。大事にしようと思います。
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