今回は前回の続きです。
前回以上に自己満になってきましたので、興味のない方には退屈な内容だと思いますがどうぞよろしくお願いいたします。
前回までの内容はこちら。
卒業〜就職
入社
20歳で高専卒業後に上京、工作機械メーカーに就職、親会社はそこそこ大手だと思います。
学生時代にインターンで一度お世話になったり、母校の先輩が沢山いたりと、とにかくウェルカムな雰囲気での入社となりました。
研修後、すぐに設計部門に配属。当時の主力製品「プリント基板加工機」の機械設計を担当することになります。
プリント基板加工機とは?
参考:https://engineer-education.com/printed-circuit-board-machine/
あらゆる電子機器に使用されているプリント基板の微細穴を加工する工作機械。大きく分けると「切削加工タイプ」と「レーザー加工タイプ」の2種類に分類されます。前者がドリルなど切削工具を高速で回転させて加工するもの、後者がレーザー光を照射し熱によって基板を溶かしながら加工するものです。
学生時代と違い、自分で設計したものが実際に工場で組み上がっていくのを目の当たりにして「設計って楽しいかも」と思ったことを覚えています。
もちろん最初は小さな部品や、誰も見ない裏側の取付カバーなど、些細なものばかりでした。それでも授業で図面を描くだけの時間はどこか退屈に感じていたので、実際に自分の図面からモノが形になり、更にそれが仕事として給料が貰えるという状況が、単純に嬉しかったんだと思います。
その後も、もちろん楽しいことばかりではありませんでしたが、自分が関わった新製品がグッドデザイン賞を受賞したり、展示会への出店で海外出張に行ったり、社会人として大きな経験を積ませてもらいました。
バンド活動再開
時系列は少し前後しますが、入社して間もない頃から定時後や休日を使って東京でバンド活動するための準備を始め、入社2年目にはバンドを結成。仕事と並行してあちこちのライブハウスに出演する生活が始まりました。
(楽器屋やライブハウスを1人でまわってメンバー募集の貼り紙をしていたのが懐かしい…)
おそらく「社会人になってもまだバンドやるの?」と思う方もいると思います。確かに続けるなら就職せず、バイトしながら音楽一本で挑戦するという人はいましたが、就職してまで続けている人はまわりにいませんでした。
自分はというと、卒業や就職が決まった頃、内心は「もっとバンドやりたい」という気持ちが1番でした。
ですが自分の場合、学生時代にバンドを始めたのが人よりも遅かったため、音楽一本で挑戦しようと思えるほど手応えはありませんでした。高専卒業後の進路もほとんどの人が地元から遠く離れた本州の企業への就職だったため、地元に残ってバンドを続けるという選択はできず、周りに流されるように就職を選んだ、というのが正直なところです。
そんな中での就職、最初はものすごく葛藤がありました。
社会人になって仕事や残業、飲み会などに時間を費やさなくてはいけない時期が続きます。
気持ちの面でもどんどん社会人に染まっていって「バンドをやりたい気持ちなんていずれ忘れてしまうんじゃないか…」そんな不安を抱えながら仕事に向かっていました。入社1年目に会社を辞めて地元に帰る相談を同期によくしていたと思います。若いですねー、恥ずかしい。
それでも先ほどお話したように、曲がりなりに頑張っていた仕事で提案が採用されたり、設計した部品で現場が喜んでくれたり、そんな経験が少しずつ自分を変えていきました。
「週に2日休みがあって、有給もあって、そもそも仕事も嫌いじゃないなら、バンドも仕事もできる限りやろう」と思うようになります。
まぁ、これだけ聞くと当時の自分偉いと思いますが、実際のところは会社を辞めてバンドをやるにしても結局生活費は必要な訳ですから、ある程度安定している会社員の給料を捨てる勇気がなかったんですね、きっと。
それからはバンドも段々と経験を積んで、全国各地でライブをするようになりましたが、とにかく無理ばかりしました。
金曜の仕事を終えたら機材を積み込んで車で出発。土曜は名古屋、日曜は大阪でライブをやって夜走りで帰路へ。車内でギターアンプを枕にしながらわずかに仮眠を取りつつ、そのまま会社へ向かうということも度々ありました。
誤解を生むかもしれないので1つ申し上げますが、バンドで人気があった訳ではありません。当時は「全国ツアー」という響きに憧れて、どんなアマチュア・インディーズのバンドも全国のライブハウスに自分で連絡して日程を組んでもらったり、そこで各地のバンドと友達になってまた共演したり、とにかくバンドが盛んだったんです。
もちろん「何時間もかけて向かった遠征先のライブでお客さんが3人」みたいな胸アツな日も経験しております。
さて、そんな生活がしばらく続く訳ですが、入社から4年が経った頃に転機を迎えることになります。
vol.3に続く
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